【新歓ブログ2】 ディベートは自尊心の筋トレ

こんにちは、ブログ担です。ブログリレーをやると言ったのに更新が滞ってしまって申し訳ないです、完全にブログ担のキャパがなかったですごめんなさい。気を取り直して、今度こそ今日から更新します!同志社2回の大澤ゆうかさんに書いてもらいました!

 


 

事前警告:この先、きもめの自己語りが続きます。苦手な人はご遠慮してください。


ディベートを大学から始めるのはかなりしんどいことだと思っています。ディベートは自分が負けるか勝つかの2択しかないので、最初からうまいエリート一握り以外は、圧倒的に負ける回数の方が多いです。私の場合、勝った試合が1割、負けた試合が9割くらいの比率になると思います。負け続けることは精神衛生上あまり良くないです。毎試合ごとに自分の不十分な点が浮かび上がり、自分なんでこんなあほなんやろって不思議になります。大会や練習のたびに、同期なのに自分より圧倒的にうまい方々、一生追いつける気がしない先輩方と何人も遭遇します。


でも、これは自分にとってはものすごく大切で必要なことです。


私は帰国子女で、小学校・中学校・高校と進ませていただきましたが、学業に関しては英語がしゃべれる以外の取り柄がなかったです。中高は自称「国際」と名乗っている学校に行っていたので、英語が喋れる子が何人かいました。わたしを含めその子たちの共通認識として「英語がしゃべれるからいい、それ以外の成績が普通でも悪くても別にいい」とされていたと思います。親の転勤が英語圏で、別に本人は特に努力をしなくても英語が身に付く環境に運良く置かれただけなのに、それだけで褒められて普通のことができなくても免除扱いをされていたと思います。その扱いに甘えていた自分がいるのもすごく嫌でした。スピーチの大会とかに出て表彰されても、これは自分がすごいんじゃなくて、ただ単に環境ガチャで成功して、英語が過大評価される日本に生まれたからラッキーだったのだと考えると素直に喜べませんでした(もらった賞金は喜んで消費しましたが)。


ディベートは、英語が喋れるからと言ってうまくいかないのがいいところです。もちろん、英語に慣れている方がスピーチとかは作りやすいので有利ではあると思います。ですが、ディベート界隈にはEFL (English as a foreign language) で、帰国の自分よりも何千倍ディベートがうまい人がゴロゴロいます。まして、英語が喋れるからと言ってうまいディベーターになれる保証はどこにもありません。ディベートは「自分は特別な存在なんだ。」という錯覚から鴨川に突き落とすかのように目を覚まさせてくれます。「英語喋れるの?え、だから?」って返してくるようなパーラメンタリーディベートは、英語できるだけで評価されてきたわたしにとっては、新鮮で、刺激的な世界です(ものすごいドM  発言できもい)  。ここで得られた結果は、ある程度自分の努力のおかげだと思えるので、何らかの形で評価されるたびに本当に嬉しくなります。


そして、ディベートは点数をつけれることにも、負け続けることにも慣れる最適な空間です。大学生活って割と自分が苦手なことを避けて自分が好きなこととか得意なことしか追求しなくてもいい状況が作れてしまいます(わたしの学部の場合だけかもしれません)。なので、「君、別に大したことないよ。」と大会ごとに教えてくれるディベートは貴重です。それと同時に、まじでごみみたいな結果しか出せなかったとしても、それを自分の存在価値とかけはなすことでメンタルを保つ練習の機会を与えてくれます。負け続けても、それでもわざわざ時間とお金をさいて続けていくためには必要不可欠な自尊心を保つ能力が自然に身に付くと思います。

 

いつも大会の前に読み返すのが、European University Debate Championship(ヨーロッパで一番強いディベーターは誰でしょう?選手権)2013年チャンピオンのサリー・ルーニーが書いた記事を読み返します。記事の中で特に好きな部分は

 

Most debaters will never be invited on fully-paid weekend trips to Paris or Berlin. After logging a year or two of boring, thankless attendance at local competitions, most people generally tap out.”


「ほとんどのディベーターは、パリやベルリンへの週末旅行(全額負担)に招待されることはない。地元の大会に1、2年出席して、退屈で、賞賛されないない参加をした後、たいていの人は退場してしまう。」です。

 

https://thedublinreview.com/article/even-if-you-beat-me/


別に辞めたとしても、それは大半の人がとる行動だから別に恥じることでも何でもないことだと考えると、気持ちが一気に楽になります。辞めたからと言って、自尊心を守る術と特別な環境に関わっていたことは自分の中に残っています。なので、とりあえずディベートに少しでも興味があれば、始めるだけの価値があるものだと思います。みんなでボコされれば、みんなで自尊心筋トレができます!

 

ゆうかにとって初めての大会、銀杏杯は個人で下から5番目


 


 

新歓ブログでいうことではないですが、サークルのいいところはいやになったらいつでも辞めれるところですよね、いつでも辞められるからこそ気軽に飛び込んでも損はないので、ちょっとでもディベートに興味がある!とかならフラっと連絡くださいね!

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